一週間の主従関係

【創作BL】俺のことだけ考えて【#008】 一週間の主従関係

【創作BL】俺のことだけ考えて【#008】

──四日目。土曜日の学校は、いつもの喧騒を忘れさせるように静かで、悠馬は嫌いじゃなかった。生徒のいない静かな廊下を2人の足音だけが響く。早朝に凌と駅で待ち合わせたものの、悠馬は今日は一度も凌と目を合わせられずにいた。理由は一つだった。── 一週間が終わるまで、俺のことだけ考えて。俺と一緒に過ごして、…
【創作BL】揺れて揺らめいて【#007】 一週間の主従関係

【創作BL】揺れて揺らめいて【#007】

放課後、凌に連れられるまま電車を乗り継いで着いた先は大きな池のある公園だった。平日ということもあり人はまばらだったが、休日にこの公園が大混雑するのは有名なことだ。何の説明もなく凌は歩いていく。悠馬は黙ってその後をついていくしかなかった。凌は池の近くまで行くと、券売機の前で財布を取り出した。池にはいく…
【創作BL】言葉にならない想い【#006】 一週間の主従関係

【創作BL】言葉にならない想い【#006】

──三日目。朝の最寄り駅で凌を見つけると、悠馬は小走りに駆け寄った。「凌、おはよ」悠馬は凌に手渡される前に自ら手を差し出した。「カバン、持つ」「ん」差し出された手に満足したように、凌は軽く口角を上げると、スクールバッグを悠馬に渡した。「昨日のクレープ、美味かったな」2人並んで学校へ向かう途中、悠馬が…
【創作BL】1つのクレープ【#005】 一週間の主従関係

【創作BL】1つのクレープ【#005】

「本当に並ぶのか…?これ」凌に連れられて訪れた駅前のクレープ屋さんというのは、最近出没するようになったキッチンカーだった。人が人を呼んでいるようで、かなりの長い列ができている。列に驚いた悠馬は凌の方を見た。問いかける悠馬を無視して、凌は列の最後尾に並んだ。列に並ぶのは女性客か、カップルと思われる男女…
【創作BL】意地悪と優しさ【#004】 一週間の主従関係

【創作BL】意地悪と優しさ【#004】

──二日目。翌日になり、悠馬は凌に命じられた通り、高校の最寄り駅で凌を待っていた。最寄り駅から高校までは歩いて10分ほどだ。このたかが10分の距離を、待ち合わせして一緒に登校する必要があるのか悠馬には疑問だったが、命令と言われると従わざるを得ない。「悠馬」「あ…凌」遅れてきた凌が悠馬のところまでくる…
【創作BL】相合傘で肩を並べて【#003】 一週間の主従関係

【創作BL】相合傘で肩を並べて【#003】

下駄箱で靴を履き替えて建物を出ると、雨粒がぽつりと額を打った。「あ…雨…」悠馬は確かめるように手を出すと、ぽつりぽつりと雨粒が掌に落ちてくる。「何?雨降ってるの?」靴を履き替えた凌が悠馬の隣に立った。その手には赤い雨傘があった。「悠馬、傘持ってる?」「いや…今日は、持ってない」「そう、じゃあしょうが…
【創作BL】あなたの声【#002】 一週間の主従関係

【創作BL】あなたの声【#002】

この弱小なバレーボール部の部員は、全学年を合わせてもたったの4人しかいなかった。すなわち、大会に出場することはできないが、廃部寸前だった部の熱心な勧誘に、悠馬は心打たれ、入部を決めた。しかしいかんせん人数が少ないため、コートはいつも一面だけ準備をし、2対2で練習を行なっていた。準備は早く来た人が行い…
【創作BL】1週間の関係【#001】 一週間の主従関係

【創作BL】1週間の関係【#001】

「なんでこんなのもわからないわけ?バカなの?」凌は深いため息をついた。「くそっ…オメーの説明わかりづれぇんだよ!日本語喋れ!」馬鹿と言われて黙ってられるほど、悠馬は大人ではなかったが、実際自分があまり頭が良くないという自覚はあった。悠馬は、今危機的状況にあった。もうすぐ行われる期末試験。その試験にて…
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